NO1
砂の城
その1
その2
その3
その4

z



 






4
「よし外だ」
  でた瞬間、背後から何かが震えるような細かな聞こえた。
  レジスが振りかえれば、城は風にまかれ、ただの砂と化していく。城を維持していた魔力が解除されたのだろう。
  レジスは大きく息を吐いた。
「すげえなあ」
  アルはゆっくりと身体に触れた砂を叩いた。先程まで重かった砂はもうただの砂と変わらず風に散っていく。
「まあ、助かった。自力でもどうにかなったと思うが」
  大きく息を吐きアルは小さく頭を下げた。
「ありがとう」
「いやいや。女の子は助けないとね」
  そう笑いながらいうレジスは気負いも何もなく本気でいっているようだった。アルはそれを見ていて吹き出していた。
「何かおかしい?」
「何でもない。帰りはその絨毯で楽そうだ」
「いや、これはさ」
  レジスはため息をついた。
「不良品でね」
  絨毯を広げて見せると大きくほつれが見える。
「そう使えるもんじゃないんだよ。使えても10分くらいなんだ」
「そうか」
  絨毯が少しづつ高さを失い、低くなり地面についた。そう思った時、砂がレジスの足を捕らえた。
「あ」
  砂は手の形をなす。そう思うと、すぐに少女の形をとってレジスをひき下ろす。転がったレジスの身体に少女はむさぼりつく。
「ちょっとまって俺ってもてもて」
「逃げろレジス殿」
  そのままレジスが小さく声をあげると倒れて、そのまま動かなくなった。
「思ったより強い力だわ」
  少女の身体は実体を取り戻している。いや、むしろ先程よりも強いかもしれない力だった。
「退け」
  アルは短剣を構え、少女に切りかかった。だが、アルの攻撃をあっさりと少女はかわした。
「既に力はないようね。あなたも小さいけどさっきの業。力は大きそうだわ」
「そいつはどうも」
  アルは笑みを浮かべながら左手でレジスに触れた。
「銀の腕持ちし癒し手 その力を我に与えよ」
  レジスの身体が小さく震える。小さな声がレジスから漏れる。
「だいじょうぶ俺思ったより頑丈だから」
「バカモノ」
「無駄な事を。もうここで消えるというのに」
  少女は襲い掛かった。
「わしはもう友人を亡くす気はない」
  レジスの身体に一気に活力が戻った。
「逃げろ」
  アルがレジスの身体を押しのけた。
  少女の身体が再び巨大な口になるとアルに多いかぶさった。

もし読まれたら一押し
BACK INDEX STORY  ShuraBeatingSoul NEXT