ぴったりとしたスーツを身につけてノノが鏡の前でポーズをとっていた。動きに合わせて動くプリーツの入ったスカートはいい感じだ。
「よくにあっているわノノ。この世界の空を飛ぶ人のものらしいわ」
リアはいった。
「ぴったりですね。ありがとうございますリアさま。じゃあいってきますね」
「汚さないようにね」
ノノはリアに軽く頭を下げて、飛び立っていた。
「本当によかった」
リアはつぶやいた。
「あのスーツが出るまでに結構使ってしまったから」
ノノはしらなかった。そのスーツが食玩であることを。そのスーツを手にするためにリアが箱買いをする羽目になっていたのを。
ノノは自宅の中で一番のお気に入りの窓際で、印刷された紙を見ていた。誰かが気をつかってくれたらしく小さく縮小コピーされたそれは見やすい。
「ノノ、学校はどうだったの。大変だった?」
保護者のリアに言われて、ノノは頷いた。
「今日は資料もらって学校の中を回ったくらいなんで。でも、すごい期待されてますよ。『君は今回の先生の中で一番期待している』とか『何かあったら言ってください。できるだけ配慮しますからやめるなどと言い出さないように』とか言われちゃって。なんか人気者っぽいですよ。いや、人気があるのは昔からなんですけどね」
「そうなの。それはよかったわ」
「今も資料を見てました」
「資料?」
「まあ、これを見てください」
誰かが気をつかってくれたらしく、縮小コピーされたと思われる書類。
「変わった子ばかり集めたクラスらしいんです。あたしたちみたいに他の世界からきたような」
「適材ね」
「え。なんか押し付けられているような。だって見てくださいよ。先入観与えない程度の情報っていってこんなの渡されたんですよ。」
リアは目を通すと苦笑を浮かべた。
重要な生徒
1 既に博士号を持ちながら、今回の学校運営に興味を持って参加
2 逆らったもの存在を抹消する権力者
3 毎日のように、化け物に喧嘩を吹っかけるバーサーカー
4 境界中の学校を締め、鬼と呼ばれる
5 何人もの人間を天国送りにした
6 彼女を巡って白昼切りあいがはじまり血の雨が降った
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